ずっと楽しみにしていた新刊『ほんとうのことを書く練習』
文筆家・土門蘭が「文章を書くこと」について書いた、自分の気持ちと向き合うための1冊
こんにちは、ツンドクスタッフのるこです。
私は本を読むことが大好きで、月に60冊ほど本を読んでいます。ただ 「これは絶対に買いたいぞ!」 と何か月も前から楽しみに待つ新刊というのは数少ないです。
そんな私が最近、ずっと前から楽しみにしていて、発売日すぐ手に入れた本があります。それが、土門蘭さんの新刊『ほんとうのことを書く練習』です。
ほんとうのことを書く練習 : 「わたしの言葉」で他者とつながる文章術
土門蘭
「ほんとうのことを書く」とは、「私を知っていく」ことだ。私は世界の一部だから、つまり「世界を知っていく」ことだ。どうすれば、自分の中にある「ほんとうのこと」をつかみ、言葉にできるか。どうすれば、それを他者に伝えることができるか。つまり、どうすれば自分のままで社会とつながれるか。一つひとつ考えながら、文章にした。
3年前から待ちわびていた、土門さんの新刊!
なぜこんなにも読みたかったのかというと、土門さんが3年前に出されたエッセイ『死ぬまで生きる日記』が、私にとって大好きな1冊だったからです。
死ぬまで生きる日記
土門蘭
日常生活はほとんど支障なく送れる。「楽しい」や「嬉しい」、「おもしろい」といった感情もちゃんと味わえる。それなのに、ほぼ毎日「死にたい」と思うのはなぜだろう? カウンセラーや周囲との対話を通して、ままならない自己を掘り進めた約2年間の記録。
土門さんは文筆家。つまり「文章を書いて生きている人」です。その土門さんが、「文章を書くことについて」を書いた本なんて、おもしろいに決まっています。
また、私自身も最近こうして記事を書くようになり、「文章を書くこと」ってなんだろうと考えていた時期でもありました。今の自分にとって、まさにピッタリなタイミングでした。
こうやって今の自分の状況にピッタリな本をそのタイミングで読む、というのも読書の魅力だと感じています。
「それっぽい言葉」で、自分を取り繕っていないか?
前作の『死ぬまで生きる日記』の魅力は、土門さん自身が感じていることが、まるごとそのまま書かれているところにあると私は思っています。そして今回の新刊でも、土門さんはいかに自分の文章で「ほんとうのこと」を書くかについての方法をとにかく追求されています。
自分しか読まない日記なら素直に書けるのに、人に読まれるとなった途端に、急に「よく見せよう」という欲が出てしまってそれっぽい単語を使ってみたり。自分が本当に思っていることを、そのまま文章にするのは、実はとても難しいことなんだと思いました。
小手先の技術より、自分の気持ちと向き合う時間をつくりたい
私はこの本を読み終わってみて、他人に読まれるとなった途端に、知識がないと思われたくない!と感じたりして、難しい言葉を使ってみたり、それっぽい単語を使ってそれなりに文章を見せるようにする小手先の技術を身に着けるのに時間を使ったり、そこであがいている人が多いんじゃないかということです。
それよりも自分が何を感じたかや何を考えたかに対してもっともっと時間をかけて追究して、その部分を文章にすることが自分にしか書けないものになると思いました。